働くこと 育てること

働くこと育てること

乳幼児を抱えながら仕事をする、男性・女性の丸一日に同行する。「行ってきます」とその家を出て「ただいま」と帰ってくる。たった一日だけれど、確実に一生のうちの一日、その人のリズムに入れさせてもらう。
1998年から4年間、38人の日常を少しずつ共有させてもらった。それは誰の中にも物語がつまっているということを実感する体験だった。生きるということはそれだけ大変でおもしろいことなのだと。
たくさんの写真と向き合う中で気がついた。私は「生きる力」に向かってシャッターを切っていたということに。
その力を感じられたことは大きな喜びだった。それは、今までずっと継がれてきたようにこれからも継がれていくものと信じている。どんな社会にしていきたいのかと問い続けることを忘れずに。
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